コラム記事

マレーシアのコンビニ事情について食品のプロ視点で徹底解説

日本同様マレーシアでもコンビニは食のインフラです。日本のように徒歩圏内にどこでもあるという訳ではないですが、ショッピングモールや主要駅、ロードサイドのガソリンスタンドには必ずコンビニがあると言っていいでしょう。

そんなマレーシアのコンビニですが実はローカルだけではなく、日系や韓国系企業も参入しているのをご存知でしょうか? ここマレーシアでもコンビニ各社が火花を散らしており、マーケットシェア拡大も一筋縄にはいきません。

今回はそんなマレーシアのコンビニ事情を食品事業者視点で解説します。

ローカル系コンビニ

まずはマレーシアのローカル系コンビニ企業について紹介します。

MyNEWS.com

主に駅構内やショッピングモールで展開されているマイニュースは、利便性の良い場所にあるのが特徴。

私自身もその利便性が故に、通勤中や買い物中についつい寄ってしまいます。2020年時点で530店舗以上展開しており、マレーシアではお馴染みのコンビニです。

顧客層としてはミドル層以上をターゲットとした品揃えで、若干ですが日本から輸入した商品も販売しているのが特徴。

オリジナルブランド「MARU CAFE」はおにぎりやパン、ケーキなどのスイーツなどを展開しており美味しいと評判です。

99 speed Mart

先ほどのマイニュースと比べると、よりローカル向けな99 speed Martはローカルが多く住むエリアのショップロットでよく見かけます。

ローカルの間では、お菓子や飲料などの他に、お米などの食料品や日用品も買えることからコンビニとミニマートの中間というイメージで普段の買い物をするのにも重宝されています。

日用品の取り扱いや価格訴求の商品が多いことからもローカルに特化したコンビニと言えるでしょう。

KK super mart

こちらも99 speed Martと同様にローカルがよく住むエリアのショップロットでよく見かけるコンビニで、まさに99 speed Martが競合といっても過言ではないでしょう。

KK super martも食料品や日用品が販売されており、店舗面積に比べて商品数がとても豊富なためスーパーまで行かなくとも生活必需品が買えてとても便利だというのがローカルの評価です。

日本と異なり24時間営業体制を採用しないコンビニが多い中、 KK super martは24時間営業で他のコンビニと差別化しているため、スーパーが閉まっている時など困ったときに非常に便利だと評判です。

韓国系コンビニ

次に外資系コンビニとしてマレーシアで勢力を伸ばしている韓国系コンビニ2社を紹介します。

CU

2020年の10月に1号店がオープンしたCUは韓国系のコンビニチェーン店。

1号店がオープンした後、MyNEWS.comの会社とライセンス契約を結んで以来積極的に店舗を拡大しておりマレーシアでの韓国人気が伺えます。

1日あたりの売り上げはマレーシア内のコンビニ業界1位という噂がありますが真実は如何に。

外観は目を引く紫と緑のネオンカラーで、スタイリッシュなイメージなども人気の秘訣。

気になる取り扱い商品ですが、半分以上が韓国の商品でカップヌードルや冷凍商品で、もちろん多くの商品がハラル対応しています。

また、ホットミールも販売しておりキンパやトッポギなどの人気の韓国料理が手軽に食べられることも人気の一因となっていそうです。

emart24

マレーシアで最新のコンビニは、「emart24」という韓国では5500店舗展開しているチェーン企業です。

こちらでは、韓国のスナックはもちろん、韓国料理のホットミールや飲料、そして美容製品など多彩な商品が揃っています。

また、レジ前のショーケースには、カフェにおいてある様なスイーツが並んでいるのも特徴。

韓国の美容製品やおしゃれなスイーツがあると女性への集客に繋がりそうですね。

日系コンビニチェーン

お待たせしました、最後は日系コンビニ2社の紹介です。

7-Eleven

日本でもお馴染みの7-Elevenはマレーシアにあるコンビニチェーン店の中でも最大店舗数(2,500店舗以上)になります。

マレーシア現地法人が運営しているため、商品の品揃えはローカル市場を意識した展開であり当然ハラル商品が主体です。

ホットミールもマレーシアらしいパンダンを使用した肉まんや、スパイシーな具が入ったおにぎりなど、ローカルの好みに寄せたラインナップですので、日本の7-Elevenとは全く異なる品揃えですので是非一度訪問されることをおすすめします。

Family Mart

こちらも日本でお馴染みのFamily Mart。

7-Ekevenと同じく現地法人が運営しており、おにぎりやお弁当などの食品は日本の品揃えとは異なりますが、スナックやアイスクリームなどは日本とローカルの商品が半々であり、日本ファミリーマートのPB商品も一部取り扱いがあります。

また売り場自体の雰囲気も日本本社と非常に似ている部分が多く、ローカル製造商品も日本語表記を積極的に取り入れていることからも他のコンビニとは異なる日本路線で差別化している点が特徴と言えるでしょう。

ローカル製造のPB商品に関してもローカルニーズに応える形で全てハラル対応となっております。

マレーシアのコンビニとハラール商品について

コンビニのPB商品に関するコラム記事で詳細を説明しますが、すべてのPB商品はハラル対応しています。ここマレーシアにおいて、規模を求める事業を目指す以上ハラル対応は避けて通ることができません。

マレーシアにおける人口の6割以上がイスラム教徒のマレー人で構成されており、それ故ハラル対応が事業を推進していく上で重要なポイント。

特にローカル市場をターゲットにしたコンビニに関してはほぼ全ての商品がハラルに対応していると言っても過言ではないでしょう。その反面、ファミリーマートなどクアラルンプールの中心街で日系や外国人需要も狙う小売店ではハラルではない日本製商品も販売していますが、ごく一部の商品のみ。

しかしながら、弁当やオニギリ、デザートに関しては各社ハラルに対応していることからも、中食に対するハラール対応の重要度を知ることができます。

実際にマレーシアに進出している日系メーカーもコンビニの中食向けに多くの食材を販売しており、当然ながらハラル商材というのが当然の条件となっています。

ファミカフェの取り組み

マレーシアでは多くの人気コンビニチェーンがあるとお伝えしましたが、ではコンビニとハラール認証の関係はどうなのでしょうか。

当コラム記事でお伝えしたコンビニチェーンでは、マイニュースなどアルコール飲料の販売をしている店舗も多く、手軽にビールなどを購入することが可能です。

ですが、マレーシアの「ファミリーマート」を展開するQLリソーシーズはハラール認証取得のためにマレーシア全土360店舗でアルコール飲料の販売を休止しています。

このことにより、同社が販売する「ファミカフェ」は2023年にイスラム開発庁(JAKIM)からハラール認証を取得したマレーシア初のコンビニカフェとなった実績があります。

日本に置き換えた場合、アルコール飲料の販売を中止すると業績に影響があるのでは?と懸念されるかと思いますが、マレーシアの場合はどうなのでしょうか。

人口の6割以上がイスラム教徒のマレーシアでは、アルコール関連商品の販売停止が業績に与える影響は小さく、アルコール飲料以外の様々な食品の販路を拡大していくことによってさらなる売上拡大を目指しています。

ファミリーマートは2025年までにマレーシア全土にある360店舗のファミカフェもハラール認証取得することを目指しているとのことからも、マレーシア進出において今後益々ハラール認証への理解を深めることが重要となります。

まとめ

今回の記事では、マレーシアのコンビニ事情について食品事業者視点で解説しました。

マレーシアでは多くのコンビニチェーンがあり、最近では韓国系コンビニの参入もあること、日系コンビニ・ファミリーマートではアルコール飲料の販売を中止しハラール認証取得に成功した店舗もあるということをお伝えしました。

食のハラール対応はマレーシアのコンビニ展開でも重要な要素を占めます。それは人口の大半を占めるイスラム教徒の胃袋を抑える上でビジネス的にも非常に重要なポイントです。

また、事業拡大だけでなく、ムスリム教徒からの商品への信頼や企業のイメージ・ブランド価値の向上に繋がり、その結果ビジネスにも反映されるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

こちらの記事を参考にしていただき、現地のコンビニを訪問される中でハラル対応の重要性についての理解が深まることを願っております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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